Tomo's Life Blog

日々感じたことをつらつらと。

回避性愛着障害 〜 人付き合いが苦手で悩んでいる方にお勧めの一冊

回避性愛着障害 絆が稀薄な人たち (光文社新書)
という書籍を読みました。
まさしく今までずっと悩んでいた自分の特徴に当てはまっていました。

回避性とは、困難な状況や責任を持つことを回避してしまうということ。愛着とは、要は他人に対してどの程度愛着を持てるのか。愛着障害ということは愛着が薄く他人との関わりをなるべく持ちたくないと思考してしまう状況です。
自分は社会人になってからずっとこうしたことに悩んでいました。仕事で大きな変化が合ったり、チャレンジングな仕事を任せられると、よしやってやろうという気に慣れずに、いつも陰鬱な気分で何とかこなしているという状況でした。また、人間関係も、プライベートに踏み込んだ付き合いをしたり、大勢の飲み会などに参加するのがストレスでしょうがありませんでした。
こういった状況を楽しめる人が本当に羨ましかったです。

この本を読むと、自分の境遇が実は先天的なものではなく、後天的に成長過程で育まれてきたと言うことがよくわかりました。
本書に書いてある中で特に、親から酷い締め付けを受けてきたという体験が在ります。小さいときにああしなさい、こうしなさいと何でもかんでも指図されて自分の意見は聞き入れてくれない母親でした。父親は子育てには我関せずという状況でした。
ただ、自分も大分年齢を重ねているので、今更親の育て方にどうこう言うつもりはまったくなく、この本を読むことで自分が長年悩んでいたこととその原因との因果関係がすっと理解できたように思います。現状を理解できれば対策なども考えられるというものです。

本書中はまずは愛着を安定化させるということが重要だと記述されています。愛着が安定化すれば自然と問題も和らいでいき、社会性も身につくことが出来ます。そのためには、精神の拠り所となる"安全基地"を確保することが第一です。
幸い今は、結婚して家庭があり、妻と仲良く楽しく暮らしています。この本の巻末の診断テストを夫婦で受けた所、自分は回避型スコアが以上に高く他人と親密にな理憎いタイプであり、妻は恐れ・回避型という分類になりました。
お互い欠点があり、正直何度も喧嘩したこともありましたが、今ではお互い共感し合うということを最も大事に考えて暮らしています。自分でも妻に対しては非常に大きな愛着を持っていると自覚しおり、自分も妻もお互いに心の"安全基地"になることが出来ているように思っています。

本書を読むことで、夫婦で築いた安全基地という拠り所をもって、今までのように回避する事を止めて真正面から受けて立つという決心が出来たように思います。

最後に、本書からの心に残った言葉を引用します。

人はいずれ死ぬ。誰も逃れようのない定めである。逃げ続けたところで、最後には死が追いついてきて、あなたを呑みこむ。
〜省略〜
つまり、最後は破滅と絶望で終わる。結果だけを問題にすれば、全員が敗北して終わるのだ。
〜省略〜
結局、人生は結果に意味があるのではない。その醍醐味はプロセスにある。チャレンジにあるのだ。

自分の人生に主体性を取り戻して、新たなチャレンジをどんどんしていきたいと思うことが出来た一冊でした!